きゅっ、と夏希を掴んでない方の手でお腹あたりを抑えた。


「お願いだから、どこにも……誰のところにも行かないで?一生のお願いをここで使ってもいい」

極楽鳥花みたいに、大切なもの全部奪われたくないんだ……。

そう思ってると、優しく抱きしめられた。

夏希
「そんなんで一生のお願い使ったらもったいないじゃん。心配しなくても、翠から離れたりしない」

居心地いい。

だからこそ、取られたくない。

しかも、なんか頭の痛み和らぐし。


「……ありがとう」

夏希
「ん。ベッド行く?着替えて横になった方が楽じゃん?」