月下美人

夏希
「まぁ……最初のうちに気づいたけど。極楽鳥花の元姫だって」


「最初だって、苺たちが住むっていうから私も住もうと思ったし」

竜介
「はぁ!?おまっ、そんな理由で!?」

こくんっと頷いた。

呆れたような顔をした竜。

あはは……。


「でもね、昴にフラれた時……夏希が来てくれなかったら、帰ることはなかったと思うの」

夏希
「まぁ……帰りたくなさそうだったもんな」


「なんでかわかんないけど、夏希たちを信じてみようと思って。族としての夏希たちは知らないけど、私に素を見せてくれてる、私を受け入れてくれる夏希たちを信じたいって思ったんだ」