そう言う翠の横顔は儚くて。

すごく強かった。


「初恋は実らないって、ほんとだね」


「そうかもな……」

碧がそうだったし……。

俺は立ち上がって、翠の手を引いて立ち上がらせた。


「わっ」


「もう帰ろ。美味い飯が待ってるし」


「っうん!」

まだ立ち直ることはできないかもだけど……幼なじみに恋をしてはほしくない。

誰にも取られたくないから、翠の次の恋相手俺だったらな……なんて。