言えただけで、涙が出そうになってくる。


「……翠は勘違いしてるよ」

……え?


「それは、俺が幼なじみだからだよ。幼なじみの好きであって、恋じゃない。時間がそう勘違いさせたんだよ」


「な、なに言ってるの……?」


「それに俺、彼女がいるんだ。正直……翠のことは妹としてしか見たことない。ごめん」

い、もうと……。


「ごめん、俺は翠の気持ちに応えられない」


「ま、待って……」

昴の袖を掴むと、そっと離された。