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カレンとの何度目かのデート。


その日カレンはこんなことを言いだした。


「私、今の大学をやめようと思うの」


「え?」


夢ごこちだった幸男はそっと目を開けて、隣にいるカレンを見た。


「だって、もっと幸男さんと一緒にいたもの。一緒に暮らすくらいのお金はあるでしょ?」


カレンの言葉に、幸男は軽く笑った。


「当たり前だろう」


「そうよね。お金なんて捨てるほど持ってるわよね」


「あぁ」


幸男が頷くと、カレンはとても愛しそうに夢に落ちる幸男にキスをした。