***
「んんっ……」
今、何時……?
11、時か……。
「11時っっ!?」
やばいっ、休みだからって寝すぎたっ!
急いで体を起こしてハッとする。
そうだ、昨日からホテルにいるんだった……。
天蓋に囲まれたお姫さまみたいなベッド。
あれ、渚は……。
見れば隣に渚の姿はなくて。
そりゃあこんな時間だもん。
とっくに起きてますよね……。
「はあ……」
にしても……。
昨日の渚……なんか、王子様みたいだった……。
ふれてくる手はとびきり優しいのに、ふれたとこから伝わる熱は、やけどしそうなくらい熱くて。
いつもは涼し気なまなざしも、とっても熱っぽくて、色っぽくて。
っ……収まれ、心臓。
ぺちぺちと熱い頬を叩いても、冷えるどころか熱くなるばかり。
はああああ……。
もっと素直になりたい。
ふれてもらえてるときは、頭がぼうっとして、なにもかもを渚に預けていいって思ってしまう。
もう身も心もとけてなくなっちゃうんじゃないかってくらい。
でもそうじゃないとき。
ふだんからもっと、好きだって伝えたら渚もきっと喜ぶし、また幸せだって笑ってくれるにちがいない。
あの顔をまた見たい。
渚をもっと喜ばせたい。
そう思うのに。
どうしてもはずかしさが勝っちゃって、ついやだ、とか言っちゃう。
「はああああ……」
もういっそ、渚にすべてをあげちゃって、わけわかんなくなるまで堕ちちゃったほうが、私も素直になれるのかな……。
なんて。
「ああああ!」
寝起きにこんなっ、なに考えてるんだ私!
「どうした……?
なんかすごい声聞こえたけど」
「なぎさっ……!」
「んんっ……」
今、何時……?
11、時か……。
「11時っっ!?」
やばいっ、休みだからって寝すぎたっ!
急いで体を起こしてハッとする。
そうだ、昨日からホテルにいるんだった……。
天蓋に囲まれたお姫さまみたいなベッド。
あれ、渚は……。
見れば隣に渚の姿はなくて。
そりゃあこんな時間だもん。
とっくに起きてますよね……。
「はあ……」
にしても……。
昨日の渚……なんか、王子様みたいだった……。
ふれてくる手はとびきり優しいのに、ふれたとこから伝わる熱は、やけどしそうなくらい熱くて。
いつもは涼し気なまなざしも、とっても熱っぽくて、色っぽくて。
っ……収まれ、心臓。
ぺちぺちと熱い頬を叩いても、冷えるどころか熱くなるばかり。
はああああ……。
もっと素直になりたい。
ふれてもらえてるときは、頭がぼうっとして、なにもかもを渚に預けていいって思ってしまう。
もう身も心もとけてなくなっちゃうんじゃないかってくらい。
でもそうじゃないとき。
ふだんからもっと、好きだって伝えたら渚もきっと喜ぶし、また幸せだって笑ってくれるにちがいない。
あの顔をまた見たい。
渚をもっと喜ばせたい。
そう思うのに。
どうしてもはずかしさが勝っちゃって、ついやだ、とか言っちゃう。
「はああああ……」
もういっそ、渚にすべてをあげちゃって、わけわかんなくなるまで堕ちちゃったほうが、私も素直になれるのかな……。
なんて。
「ああああ!」
寝起きにこんなっ、なに考えてるんだ私!
「どうした……?
なんかすごい声聞こえたけど」
「なぎさっ……!」



