ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。



もしかして……。


「あの、渚?」


「うん?」


「わ、私と話してるとき、結構口に手、当ててるときあるよね?」


ただそういうクセなのかなって思ってたけど……。


「あー……、やっぱバレてた?
ニヤけ顔、見られないように必死で」


だって、むぎと話してるってだけで、いつも嬉しくて舞い上がってるから。


「……」



なに、これ……。

何かの拷問?


というか、いつもあんな澄ました顔して、そんないろいろ考えてたの……。


嬉しい、けど、

今すぐここから逃げ出したいくらいはずかしい!!


真面目に話してくれてるのに、ここで逃げ出すわけにはいかない。


そう、思うけど……。


「ほんと俺、むぎのこと好きなんだな」


顔を赤くしながらも、でもちゃんと目を見て照れくさそうに笑って言ってくれる姿に。


あああああ!!


体の奥底からグワッと熱いなにかがこみ上げてきて、叫びたくなる。