***
「そういうことか」
そしてすべてを話し終わった私は。
「こんな体質……困る、よね」
握った手に力をこめて、ぎゅっと唇を噛みしめた。
今さら渚が引くとか思ってない。
でも、手をつなぐだけ、ハグをするだけでも、
彼女がいちいち泣いたり、震えたりなんてしたら。
彼氏はどうしたらいいのか、困るんじゃないかって……。
「2つ……聞きたいんだけど、」
「うん……なに?」
「もしかして、女子校選んだのって、それが理由?」
じっと見つめてくる瞳に応えるように、見つめ返す。
さっきまではぼうっと見えていたその顔が、今はクリアに見える気がする。
悔しさなんか一切ない、ただ真剣な顔があるだけ。
「うん……中学の間は仕方なかったけど、男子が近くにいて、もしこの体質のことがバレたら怖いから」
お母さんたちにも相談して、だったら女子校に行った方が、一番安全だと思ったの。
「ほんとはね……」
「うん」
「渚と、いっしょの高校に行きたかった……」
でもこの体質がバレて、もし男子に目をつけられたら。
変な噂を流されたら。
それでもし、隣にいる渚まで変な目で見られることがあったら。
私はいいけど、渚に迷惑がかかるなんて、耐えられない……。
「俺と、離れたくなかった……?」
「うん……」
好きな人と同じ高校に行って、一緒に帰る。
ずっと、夢、だった。
「っ〜、あー……」
「渚?」
「そういうことか」
そしてすべてを話し終わった私は。
「こんな体質……困る、よね」
握った手に力をこめて、ぎゅっと唇を噛みしめた。
今さら渚が引くとか思ってない。
でも、手をつなぐだけ、ハグをするだけでも、
彼女がいちいち泣いたり、震えたりなんてしたら。
彼氏はどうしたらいいのか、困るんじゃないかって……。
「2つ……聞きたいんだけど、」
「うん……なに?」
「もしかして、女子校選んだのって、それが理由?」
じっと見つめてくる瞳に応えるように、見つめ返す。
さっきまではぼうっと見えていたその顔が、今はクリアに見える気がする。
悔しさなんか一切ない、ただ真剣な顔があるだけ。
「うん……中学の間は仕方なかったけど、男子が近くにいて、もしこの体質のことがバレたら怖いから」
お母さんたちにも相談して、だったら女子校に行った方が、一番安全だと思ったの。
「ほんとはね……」
「うん」
「渚と、いっしょの高校に行きたかった……」
でもこの体質がバレて、もし男子に目をつけられたら。
変な噂を流されたら。
それでもし、隣にいる渚まで変な目で見られることがあったら。
私はいいけど、渚に迷惑がかかるなんて、耐えられない……。
「俺と、離れたくなかった……?」
「うん……」
好きな人と同じ高校に行って、一緒に帰る。
ずっと、夢、だった。
「っ〜、あー……」
「渚?」



