ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。



「ひゃああ!
生頭ポンポンごちそうさまです!」


「渚!オレも!オレも米炊くのがんばったんだけど!?」

「久遠、なんか大型犬みたいだね」

「わかる!うしろにブンブン振ってる尻尾見えるよね!」


ほめてほめて!そう言わんばかりの土方くんに、鳳くんや音ちゃんのクスクス笑う声にかき消された。


「それを言うなら朝日くんは子犬系だよね」

「え、おれ?」


「わかるわー!
朝日、なんかキレイなお姉さんに飼われてそう」

「え、どんなイメージ……?」


朝日くんのキョトンとした反応に、またみんなが笑う。


「よーし!この勢いのまま、余興もがんば……」


そう、土方くんが言いかけたときだった。