***
「ん〜!カレーおいし〜!」
「お米も!うまく炊けてよかった〜!」
それから無事ごはんもできあがって。
「優秀賞はむぎちゃんだね!
隠し味にソースとか、あたし知らなかった!」
俺も、あたしも!
なんて、みんながキラキラした目で見つめてくる。
「そ、そんなことないよ」
家でもやってるし、そんな大したことじゃないし。
「むぎ」
「っ、な、なに?」
急に渚に話しかけられて思わずビクッとしてしまう。
隣に座ってるから、ぜったいびっくりしたの、バレてる。
「おいしいよ。お疲れさま」
あ……。
渚が優しい目で、ゆっくり頭をなでてくれる。
瞬間。
胸がぎゅっと締めつけられたように苦しくなって。
泣くな泣くな泣くな。
こんなところで泣くな。
ずっとふれられてなかったその手でふれてくれた。
ずっとふれてほしかった。
そう思ったら、飛び上がりそうなほどうれしくて。
それだけで鼻がツンとして、グッと喉の奥からなにかが込み上げてきそうになって。
「む……」
そんな私に隣で目を見開いた渚がなにかを言いかけた気がしたけれど。
「ん〜!カレーおいし〜!」
「お米も!うまく炊けてよかった〜!」
それから無事ごはんもできあがって。
「優秀賞はむぎちゃんだね!
隠し味にソースとか、あたし知らなかった!」
俺も、あたしも!
なんて、みんながキラキラした目で見つめてくる。
「そ、そんなことないよ」
家でもやってるし、そんな大したことじゃないし。
「むぎ」
「っ、な、なに?」
急に渚に話しかけられて思わずビクッとしてしまう。
隣に座ってるから、ぜったいびっくりしたの、バレてる。
「おいしいよ。お疲れさま」
あ……。
渚が優しい目で、ゆっくり頭をなでてくれる。
瞬間。
胸がぎゅっと締めつけられたように苦しくなって。
泣くな泣くな泣くな。
こんなところで泣くな。
ずっとふれられてなかったその手でふれてくれた。
ずっとふれてほしかった。
そう思ったら、飛び上がりそうなほどうれしくて。
それだけで鼻がツンとして、グッと喉の奥からなにかが込み上げてきそうになって。
「む……」
そんな私に隣で目を見開いた渚がなにかを言いかけた気がしたけれど。



