ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。



不安にさせて、心配をかけたのは身勝手な自分の、周りを見えていなかった、自分の行動のせいなのに。


渚を見ると、無性に泣きたくなって、その広い背中に抱きついてしまいたくなるから。


「っ……」


ほんとにばかだ、私……。

いくら体質が変わったって、自分自身はなにも変われてない。

成長なんか、できていないじゃないか。


「っ、ううっ……」


今さら気づいても、今さら泣いたってなにも変わらないのに。


ごめん。

ごめんなさい、渚……。


心の中で何度も何度も謝り続ける。


ここが、水の流れるところでよかった。

泣いてても、水が跳ねたとか、そんな言い訳ができるから。


「っ……はぁ、」


早く戻んなきゃ。

野菜がないとなにも進まない。


そう思って滲む視界を拭おうとしたら。


トンッ。


隣にきた人と腕がぶつかってしまった。


「あ、ご、ごめんなさ……」


「手伝うよ」


この声……。



「朝日、くん……」