ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。



みんなに気使って言わなかったとかじゃなくて、そもそも体調不良を無自覚だなんて。


そんな高校生、今どきいる?

運動部だって言ってたし、自分の体のことになるとふつうは敏感なはずでしょ?


「朝日くんて、自分のことになると、めっきり鈍感なんだね」


「え……」


「私の体質のことにはあんなにすぐに気づいたのに、自分の体調には気づかないなんて」


「それ、は……」


押し黙る朝日くん。

無気力な顔してめちゃくちゃ鋭い人かと思ってたら、自分のことになると全く頭が働かない、なんて。

本当、名前の通り。


「朝日くん、らしいね」


「え……」


「自由くんて名前、ぴったり」


「っ……」


「人に優しいのは朝日くんのいいところ、だけど、我慢したり、はっきりしないのは良くないね。だからウワサも広まっちゃうんだよ」


「……うん」


って、なんでこんな説教じみたことしてるの、私!

病人に、しかも男子に!

こんな、なんかペラペラぜったいうるさい女だよね!?


「と、とにかく、今度のキャンプでみんなに謝らないとだめだよ。特に、香澄ちゃんには」


「うん……」