ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。

***


「……」


いつも変わらない色白な顔色が、今は熱湯でも浴びたみたいに真っ赤になってて。


「んんっ……」


ぎゅっと眉間にシワがよって、時々呻くような声が微かに聞こえてくる。


ふだん低血圧なのに、こんなに高い熱なんか出たらつらいよね……。


作った氷枕でなんとか冷やしているつもりだけど、あまり効果もなさそうだし……。


渚たち、先生見つかったかな……。


今保健室には、朝日くんと私だけ。


落ち込んだ様子の香澄ちゃんは、那咲と音ちゃんに任せて。


職員室に行ったはずの土方くんがなかなか戻ってこないからって、朝日くんを寝かせた渚も、すぐに保健室を出ていった。


放課後だし、先生も部活とか会議で捕まらないのかもしれない。

もう時間も遅いし、誰かに聞こうと思っても、なかなか難しいのかもしれないし。


「ん……」


「あ、起きた?
朝日くん」


「あれ、おれ……」


「倒れたんだよ、空き教室で。
覚えて、ない?」


「ん……」