ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。



「一回話したときから、もうずっと寺島さんしか見えなかった。俺と、付き合ってください」


「よ、喜んで!」


「も、森山……」


「な、なに、土方」


「お、おれ、さ、」


「うん」


「おれ、ずっと……」


「土方、男ならはっきり言って」


「っ〜!!
ず、ずっと友達だったけど、オレはずっと森山のこと女の子として見てたし、友達以上になりたかった。こ、これからは、俺の彼女になってくれませんか……!」

「う、うん……」


スマートに決めた鳳と、黄色い悲鳴の寺島さん。

練習なのに、お互い真っ赤になってる森山と碧。


そして。


「むぎ」


「うっ、は、はいっ」


「好きだよ。ツンデレなとこも、照れ屋なとこも、ちょっとおっちょこちょいなところもぜんぶがかわいくて、ほんとに好き。俺と、付き合ってくれる?」


「うわぁ、さすが幼なじみやってるふたりだけあるわ。めちゃくちゃスマート」


「けど星見さん、顔真っ赤になってるけどね」


ううっ……はずかしい。

なんて、真っ赤な顔を両手で隠すむぎ。


その手をとって、視線を合わせれば、ますますううっ……て、耳まで真っ赤にして。


「そんなかわいい顔して、俺が逃がすと思ってる?俺のこと、めちゃくちゃ好きなの伝わってくるけど、返事、聞かせて。彼女になってくれる?」


「っ、はい……」


「ひゃああああ!
久遠くん、かっこよすぎ!」


「むぎ、顔真っ赤!めちゃくちゃかわいい〜!」


「渚……なんでそんなセリフ思いつくの」


セリフ、というか、むぎ見てるとつい口から出てしまうだけだから、今のもぜんぶ本音。


けど、いつまで経っても、真っ赤になってはずかしがる純粋なむぎがかわいすぎて、顔がニヤけそうになるのを必死にこらえる。


もう数えきれないくらいキスして、なんならいろいろさわってるってのに。


「じゃあ、最後は朝日な!よろしく!」