ブラウンの瞳が穏やかに細められて、目尻がうんと下がってた。


ふだんはずっと無表情だけど。

朝日くんの優しさが滲み出すような、そんな微笑み。


「ぜったいそっちのほうがいいよ。
朝日くん、笑った顔、とっても優しいし」


私は好きだなぁ……。


「……」


「朝日くん?」


「っ、いや……なん、でも……」


口元に手を当てて、ふいっと顔を背けるその仕草。


ん?なんか耳赤い……?

気のせい?


無表情なとこもそうだけど、なんか、渚に似てるなぁ……。

こんなに話しやすいのも、それでかもしれない。


「あの、さ……」

「うん?」


「その、体質の、ことだけど、」


「うん」


「おれ、だれにも言わないから……」


「朝日くんが誰かに言うなんて、思ってないよ」


「っ……うん」


だって、ここまでしてくれた人がそんなこと、するはずなんてない。


「敏感……」


「うん?」


「敏感なら、おれもだよ」


「え?」


なにも言わないで、うしろから肩叩いてもらってもいい?

そう言って、ゆっくりうしろを向く朝日くん。