***
ピンポーン。
「俺、渚。
ただいま、むぎ」
「おかえり、渚」
それから放課後。
今日は珍しく別々に帰ってきた。
渚が日直の仕事があるとかで、待ってもらうのは申し訳ないからって、那咲とふたりで帰ってきた。
「先にごはん作ってくれてた?」
「うん、お腹すいてるでしょ?
帰ってきたらすぐに食べれるように」
「なにこの会話……もう、新婚じゃん」
「もう!早く手、洗ってきて!」
ハイハイ。
抱きしめられたあと、私の頭をポンポンしながら笑う渚。
頬のゆるみ、隠しきれてないから!
もう……。
バタン。
洗面所へと続くドアが閉まったところで、こっそりアレを口に入れる。
お、おいしすぎる〜!
そう。今私が食べているのはさくらんぼ。
赤い実がとっても甘くて、ジューシーで、渚も私も大好きなフルーツ。
でも今渚に隠れてこそこそ食べているのはなぜだって?
だって、私の口の中にあるのは。
そう、さくらんぼの茎。
今これをがんばって口の中で結ぼうとしているから!
ピンポーン。
「俺、渚。
ただいま、むぎ」
「おかえり、渚」
それから放課後。
今日は珍しく別々に帰ってきた。
渚が日直の仕事があるとかで、待ってもらうのは申し訳ないからって、那咲とふたりで帰ってきた。
「先にごはん作ってくれてた?」
「うん、お腹すいてるでしょ?
帰ってきたらすぐに食べれるように」
「なにこの会話……もう、新婚じゃん」
「もう!早く手、洗ってきて!」
ハイハイ。
抱きしめられたあと、私の頭をポンポンしながら笑う渚。
頬のゆるみ、隠しきれてないから!
もう……。
バタン。
洗面所へと続くドアが閉まったところで、こっそりアレを口に入れる。
お、おいしすぎる〜!
そう。今私が食べているのはさくらんぼ。
赤い実がとっても甘くて、ジューシーで、渚も私も大好きなフルーツ。
でも今渚に隠れてこそこそ食べているのはなぜだって?
だって、私の口の中にあるのは。
そう、さくらんぼの茎。
今これをがんばって口の中で結ぼうとしているから!



