***
それからふたりで屋上に向かうと。
「そうなんでしょ?」
「だからちがうって!」
土方くんと、那咲。
ふたりがお昼そっちのけで盛り上がってた。
「遅かったわねえ。なんかしてた?」
「してた。それはもう、むぎが積極……」
「ちょっ、渚!いらないこと言わなくていいから!」
「他校なのに、まじでむぎに溺れそうになった」
「っ、もう、黙ってって!」
さっきまであんなに表情豊かだったのにどうしたの!?
急にクールに戻ってしまった渚に、どうやって切り替えてるの?って叫びたくなる。
「いいなぁ、おまえら……オレも青春してえ」
「ど、どうしたの、土方くん。
そんなげっそりした顔して」
「そうなんだよー!聞いてくれよ星見!まじで違うって言ってんのに、森山わかってくれねーの!」
「おい、近い」
泣きそうな顔で、ぐっと顔を近づけてきた土方くんと間に、渚が怖い顔で割って入る。
「いやー、土方がまさか、花柳女子とフォークダンスとか思ってもみなかったわ、とか複雑そうに言うから、内心めちゃくちゃ嬉しいんじゃないの?って」
「……」
「……」
う、わー。
そ、れ、は……。
落ちこむ土方くんに、那咲の厳しいひとこと。
「なんで落ちこんでんのかぜんぜんわかんないんだけどさ、真面目な話、ほんとは嬉しいんじゃないの?」
「だから、なんで」
「だってうち、かわいい子たちいっぱいいるし。土方女の子大好きだし」
「はああ!?」
オレがいつ女の子大好きって言った!?」
「うるっさ!急になによ!?」
ズーンとうつむいていたけれど、ガバッと顔をあげた土方くん。
その目はこれでもかと見開かれていて、若干、こわ……うん。
それからふたりで屋上に向かうと。
「そうなんでしょ?」
「だからちがうって!」
土方くんと、那咲。
ふたりがお昼そっちのけで盛り上がってた。
「遅かったわねえ。なんかしてた?」
「してた。それはもう、むぎが積極……」
「ちょっ、渚!いらないこと言わなくていいから!」
「他校なのに、まじでむぎに溺れそうになった」
「っ、もう、黙ってって!」
さっきまであんなに表情豊かだったのにどうしたの!?
急にクールに戻ってしまった渚に、どうやって切り替えてるの?って叫びたくなる。
「いいなぁ、おまえら……オレも青春してえ」
「ど、どうしたの、土方くん。
そんなげっそりした顔して」
「そうなんだよー!聞いてくれよ星見!まじで違うって言ってんのに、森山わかってくれねーの!」
「おい、近い」
泣きそうな顔で、ぐっと顔を近づけてきた土方くんと間に、渚が怖い顔で割って入る。
「いやー、土方がまさか、花柳女子とフォークダンスとか思ってもみなかったわ、とか複雑そうに言うから、内心めちゃくちゃ嬉しいんじゃないの?って」
「……」
「……」
う、わー。
そ、れ、は……。
落ちこむ土方くんに、那咲の厳しいひとこと。
「なんで落ちこんでんのかぜんぜんわかんないんだけどさ、真面目な話、ほんとは嬉しいんじゃないの?」
「だから、なんで」
「だってうち、かわいい子たちいっぱいいるし。土方女の子大好きだし」
「はああ!?」
オレがいつ女の子大好きって言った!?」
「うるっさ!急になによ!?」
ズーンとうつむいていたけれど、ガバッと顔をあげた土方くん。
その目はこれでもかと見開かれていて、若干、こわ……うん。



