***
「うわぁ、めちゃめちゃたくさん人いる……」
それからやってきたショッピングモール。
駅前なのとアンド日曜日のせいか、どのお店もたくさんの人で溢れ返ってる。
「むぎ」
「えーと?これ、は……?」
お店に入ろうとした途端、スっと横から腕を出された。
「腕、組んで」
「ええっ!?」
立ち止まって固まる私の横を物珍しそうに人が通り過ぎていく。
「い、いいよ、べつにはぐれたりしないから。
大丈……」
というか、少し慣れたとはいえ、まだ体を寄せ合うことにくすぐったいのは確かだから。
ふつうでいられる気がしない……。
もしかして、迷子になるとか思ってる……?
「そうじゃなくて」
「うわっ、ちょっ、渚!?」
ううっ……息がっ……!
グッと肩に手を回されて、引き寄せられる。
「さっきからいろんな男がむぎのこと見てる。見てるやつ全員シバキ倒したい」
「べ、べつに私なんか……」
それを言うなら、私じゃなくて、渚の方なのでは……?
さっきからチラチラ女の子たちに見られてるよ。
白Tシャツに、黒のスキニー。
パッと見ふつうの格好なのに、渚が着ると一気にモデルに早変わり。
身長も高いし、顔も小さいからモデルさんみたい。
ピアスもしてるから、シンプルだけど本当にかっこよくて……。
買い物だけだし。
そう思って私もTシャツにデニムってふつうの格好なのに、なんなのこの差……。
というか、家ならまだ大丈夫だけど、外はまだだめ……!
また体熱くなるから……っ。
「他の女なんて、みんな石」
「い、石?」
「そう。どーでもいいってこと。俺にとって、生まれたときからこの世で女の子はむぎ1人だけだから、ほんとは視界にも入れたくない」
「そ、そう……」
「つーか、見られてるのはむぎの方だからな」
「だから違うって」
「違わねーよ。なに着てもどんな格好でも似合うし、かわいいし。そんなむぎが笑ってる姿なんか見たら誰だってイチコロなんだよ」
「っ、そ、それは」
「ん?」
「渚も、その……イチコロ、なの?」
「そうだな。
骨抜きにされそうなくらい、惚れてる」
「なっ!?」
けど、むぎもだろ?
なんてニッと笑うその顔に、反論できない自分。
「あ、やっぱ訂正。骨抜きにされそうなくらい、じゃなくて、もうされてる」
〜〜!!
「うわぁ、めちゃめちゃたくさん人いる……」
それからやってきたショッピングモール。
駅前なのとアンド日曜日のせいか、どのお店もたくさんの人で溢れ返ってる。
「むぎ」
「えーと?これ、は……?」
お店に入ろうとした途端、スっと横から腕を出された。
「腕、組んで」
「ええっ!?」
立ち止まって固まる私の横を物珍しそうに人が通り過ぎていく。
「い、いいよ、べつにはぐれたりしないから。
大丈……」
というか、少し慣れたとはいえ、まだ体を寄せ合うことにくすぐったいのは確かだから。
ふつうでいられる気がしない……。
もしかして、迷子になるとか思ってる……?
「そうじゃなくて」
「うわっ、ちょっ、渚!?」
ううっ……息がっ……!
グッと肩に手を回されて、引き寄せられる。
「さっきからいろんな男がむぎのこと見てる。見てるやつ全員シバキ倒したい」
「べ、べつに私なんか……」
それを言うなら、私じゃなくて、渚の方なのでは……?
さっきからチラチラ女の子たちに見られてるよ。
白Tシャツに、黒のスキニー。
パッと見ふつうの格好なのに、渚が着ると一気にモデルに早変わり。
身長も高いし、顔も小さいからモデルさんみたい。
ピアスもしてるから、シンプルだけど本当にかっこよくて……。
買い物だけだし。
そう思って私もTシャツにデニムってふつうの格好なのに、なんなのこの差……。
というか、家ならまだ大丈夫だけど、外はまだだめ……!
また体熱くなるから……っ。
「他の女なんて、みんな石」
「い、石?」
「そう。どーでもいいってこと。俺にとって、生まれたときからこの世で女の子はむぎ1人だけだから、ほんとは視界にも入れたくない」
「そ、そう……」
「つーか、見られてるのはむぎの方だからな」
「だから違うって」
「違わねーよ。なに着てもどんな格好でも似合うし、かわいいし。そんなむぎが笑ってる姿なんか見たら誰だってイチコロなんだよ」
「っ、そ、それは」
「ん?」
「渚も、その……イチコロ、なの?」
「そうだな。
骨抜きにされそうなくらい、惚れてる」
「なっ!?」
けど、むぎもだろ?
なんてニッと笑うその顔に、反論できない自分。
「あ、やっぱ訂正。骨抜きにされそうなくらい、じゃなくて、もうされてる」
〜〜!!



