「ネヴィル様を一人の男性として?」

「お母様と男性の話ができるなんて、あの頃は考えられませんでした。 感慨深いですわ……」

「はぐらかすのね」

「娘が初めての男性として意識するのは父親なのですってね」

「エマ……」

「いつか私が産まれて好きな方ができたら、きっと幸せな顔をしていますわよ、私」

「貴方が私の娘……」

「この世界は確かに過去ですが、向こうの世界とは繋がっていません。 お母様がどれだけ転生したとしても今のお母様の身体は今存在する一つだけです。 決して誰にも奪われておりません」

「ネヴィル様に純潔を捧げられる、そういうのね」

「お母様はきっと幸せになります。 邪魔する人間はもういないのですから」

「エマ、また会いたいわ」

「きっと、今からそう遠くない未来に」

 私の娘エマは嬉しそうに笑って、あのキラキラした白い結晶に包まれていった。