途端に恐怖を身体中が襲う。
 知っている、この感覚。
 あれは夢ではない、実際に起きた事だ。
 あの場にいたのはジャクリンとデューク。
 地獄の最中にいる私を眺めて、けたたましく笑っていたのも、この二人だったのだ。

「デューク、邪魔者はいないから存分に楽しみなさいな」

「あぁ、もちろんだ」

 私は何度、この地獄を味わったのだろうか。
 いったいどれだけの死を繰り返して来たのだろうか。
 それほどの憎しみを与えた私の罪は、どうすれば償えるというのだろうか。