「デューク、私はこの手に力を込めてしまいたいのよ」

 ジャクリンの指が、いっそうの力で私の首を締め付ける。

「まぁまぁ。 殺すのはジャクリンに好きに任せるが、俺が楽しんだ後にしろ」

「さんざん嬲ったくせに、まだ足りないの?」

「あの時のフロタリアはいないのだからな」

「どっちでもいいわよ」

「ジャ……ク……リ……。 どうし、て……」

「どうしてかって? 決まってるわ、貴方が気に入らないのよ。 ずっとずっと」

 私とジャクリンはこの学校に入学してから知り合ったはずだ。 それまでは存在自体知らなかった。
 だからジャクリンに憎まれる理由も疎まれる理由も思い付かない。

 いや、本当に知り合ったのは入学してから?