「…あの世へ逝く場所を探してるの。この花と一緒に」


この花、とは私の唯一の持ち物、植木鉢に咲いているものだ。

花びらは一枚しかない。


「どうして、死ぬの?」


私は少し考えて、昔、母と作った物語を話すことにした。


「今から話すことは、私と母が作ったお話」