「…死ぬのは、向こうに行ってみてからでも遅くはないだろう?」

ヴェントが手を差し出してきた。


私は、その手を取った。


「思い残すことはないか?」

「大丈夫。私は、もう一人だし」


ーー花びらはもう、一つになったから。