「今日は自己紹介をしていくぞー」
そう言った先生に次々不満の声が上がる。
「ほいほい、やると言ったらやる!出席番号順なー」
そう言われて立ち上がったのはかっこいい男の子だった。
「えーっと、明日香京(あすかきょう)です。よろしくお願いしまーす。」
その子は少しダルそうに自己紹介を終えた。
あっ次私だ!
「天宮硝子ですっ!ぜひ仲良くして欲しいですっ!これからよろしくお願いします!」
緊張しながらもなんとか自己紹介を終わらせた。
「わーやばっ」
「めっちゃかわいーじゃん」
クラスメイトたちも次々自己紹介を終わらせ、みんなの自己紹介は終わった。
配布物とかも配られて、チャイムがなった。
「じゃあ今日はここまで!明日も遅刻せずに来るよーにっ!」
先生がそう言って、みんながわっと帰って行く。
私も帰ろっ。
「がーらーすっ!一緒に帰ろ!」
そう言って海が飛びついてきた。
あっ海っていうのは私の幼馴染で、フルネームは紺野海(こんのうみ)。
男の子なんだけど、とーってもかわいいんだ!
女の私よりもね。うん。ちょっと羨ましいよ。
「いいよー」
「やった!」
私がOKを出すとそう言って笑った海の笑顔は殺人兵器級だ。
「うっ。今日もかわいーねー海。」
「えー。かわいいじゃなくて、」
グイッと顔を近づけてきた海。
男の子っぽい低い声で
「かっこいいって言ってほしーんだよね」
と言った。
「えーっ。かわいいものは可愛いんだから仕方ないじゃん」
だってそうでしょ?海はとびっきり可愛いんだもん。
「チッ。効果なしか」
ボソッと海が何か言った。
「ん?なんて言った?」
「んーん!なんでもないよ!」
「そっか!じゃー帰ろ!」
何か言った気がしたんだけど、まぁいっか。