玄関ポーチにはジェイとお父様、そしてお母様に肩を支えられるロージー、他にもホワイト家の執事や侍女、使用人等といったほぼ全員が集ってこちらを見ている。

 私とロナウドはそちらに歩を進めながら無言になっていく。

 これが最後だ、本当にこれが別れなのだ。

「リリィ、君と生きたかった。 本当に……」

 ロナウドの声が震えている。

「ロナウド、ロージーを愛している?」

「あぁ……」

「だとしたら私は二人を結びつけたのね」

 立ち止まり、彼に微笑む。 本心からなのだとわかって欲しいから。

「ありがとう、ロナウド」

 片手を差し出し、彼に告げる。

「リリィも元気で。 俺の可愛い人……」

 ロナウドが私を抱き締める。
 抱擁がこんなにも心を温かくするのだとは思わなかった。 最後の言葉がどうして感謝なのか、自分でもわからない。
 ただ、ロナウドに出会えた感謝と婚約者として過ごした幸せな日々は私の宝物だから。