「リリィ、お前は私の大切な娘だ」

「ですが、もしも何も知らずにロナウドとの関係がそのまま続いていたら……それを考えると、ロージーにはとても酷い姉だったと思います」

「そんな事ありません、お姉様! 私が悪いのです! 私が好きになってしまったから……」

「いいのよ、ロージー。 きっとこうなる運命だったの」

 そう、あのアマリリスのブローチが告げている。 私ではなかったのだ、と。

「お姉様、お二人が一緒になっていたとしてもロナウド様の義妹になったとしても、それでもお姉様の側にいたかったのです。 お姉様がいないなんて考えられないもの……」

「お父様、お母様。 ロージーはまだまだ子供ですね? これからしっかりしてもらわなくてはロナウドの妻は務まりません」

「リリィ……」

 お父様もお母様もこうなる事を望んでいたはず。 いや、願望はあっただろうが内に秘めて隠していたのだ。
 私がいる限り、決して叶わない未来なのだから。

「ジェイ、そろそろ出ましょう」

 私が彼の手を取り、立ち上がろうとするとロナウドが止めた。

「待ってくれ、リリィ」

 ロナウドが切羽詰まったような、苦しそうな表情をしている。

「二人きりで話をさせてくれないか」