「そうではない! いや……そうなのかもしれない。 医師からその気配が全くないと言われ、このまま二人をお前の為に縛りつけるのは可哀想だと思ったのだ」

「このような事情があれば、私の意思なくとも解消できますものね。 そしていつか死に行くだろう、と」

「リリィ……本当にすまない」

 お父様は私の方に身体を向けて頭を下げる。

「ですが、まさか婚約解消がなされていたなんて知りませんでした。 しかも二人は婚約済み……」

「何も知らないお前は身体を動かす事も空白の時間を埋める事すらできない。 しかもロナウド君はお前への責任を痛切に感じている。 傷つけたくなかったのだ」