私、四ノ宮乙葉(しのみやおとは)のパパは、とっても心配性。


昔から、一人娘の私が危ない目に遭ったらいけないからと、どこへ行くにも見張りをつけてきたり、学校へも必ず車で送り迎えさせたり。


どうしてそんなに心配なのか聞いたら、「乙葉が可愛すぎるからだ」なんて言うし、あまりにも過保護だから、ママや親せきの人たちからは、「親バカ」だってちょっぴり呆れられているみたい。


そんな私もとうとう高校一年生。憧れの名門校・音羽(おとわ)学院に入学が決まったのはいいけれど、そこはなんと、全寮制の学校で。


だから私はこの春から、親元を離れて寮で一人暮らしをすることになったんだ。


そしたら、そんな私のことをひどく心配したパパが、あるとんでもない提案をしてきて――。


『乙葉には、二人のボディガードについてもらうことにした』


ボディガードだなんて大げさな……と思っていたら、なんと彼ら、私と同い年で双子なんだって。


しかも、この春から同じく音羽学院に入学する予定みたいで、今日はそのボディガードの男の子たち二人と初めて顔を合わせることになってるんだ。


一体どんな人なんだろう。いい人だったらいいんだけど……。


男の子とは普段あまり関わりがないから、ちょっと緊張しちゃうよ。