な、何!?





そう思っていると、ふんわりと柔らかい腕がオレのお腹にまわってきた。






!?







振り向くと、さやかちゃんが後ろからオレを抱きしめていた。






「さ、さやかちゃん!?」





「先パイ、ありがとう」





さやかちゃんがぎゅっと力を込めたことが伝わる。







「……大好き」







さやかちゃんが乗るはずだった電車のドアは閉まり、流れるように次の駅へと旅立って行く。





「大好き!」





さやかちゃんがもう1度言ってくれた。


耳が真っ赤に染まっているのが見える。






「え!?あ、あの……」


さっきまで振られたと思っていたから、オレは少し混乱している。