昨日、あなたに恋をした

 だが、あの整った部屋で食べる緊迫感に耐えられそうにないのだが。

 代金はお支払いしますから、持ち帰らせてくれないですかね?
と日子が思ったとき、誠孝が溜息をつき、言ってきた。

「まあ、仕事終わりに片付けたくらいで、あの凄惨な部屋が片付くとは思えないよな」

 だから、我が家は殺人現場ですか……。

「空き部屋は今ないようだしな。

 しょうがない。
 うちの部屋をお前の部屋だと言ってもいいぞ。

 ちょうど向かいだし」

 短時間なら貸してやる、と誠孝は言うが。

 いや、バレると思います……と日子は思っていた。

 素敵なインテリアだが、明らかに日子の趣味ではないし。

 なにより、郁美に気づかれる。

 夢見がちな裕子と違い、日子がチリひとつない部屋に住んでいるとは思っていないだろう。

 第一、郁美のことだ。
 日子の部屋に来たことのある羽根に、その惨状を聞いているに違いない。

 すると、東城が日子に、というより、誠孝に向かい、言い出した。

「あ、そういえば、警備員の控室も綺麗ですよ」

 いや、私、どこに住んでる設定なんですか……。