昨日、あなたに恋をした




 昨日、こいつは俺の部屋が綺麗すぎて緊張すると言っていた。

 酔えなかったのは、それでだろう。

 だが、今、俺の部屋でもないのに、何故、こいつは緊張しているんだろうか。

 誠孝は日子を見下ろしながら、そんなことを考えていた。

 今も日子は話しながら、なんとなく逃げ腰だ。

 こんな緊張してるやつとエレベーターに乗ってると、なんだか落ち着かないんだが……。

 誠孝はエレベーターの中を見回してみた。

 黒と大理石風の色柄で、重厚感あるデザインのエレベーターは常にきちんと清掃されている。

 もしや、この空間が綺麗すぎているからいけないとか?

 だからって、エレベーターの中を散らかすわけにもいかないし。