昨日、あなたに恋をした

「俺はなんでこんなに不安なんだろうな。
 お前に愛されている自信がないからか」

 日子の髪を撫でながらそう呟いて、
「仕事で私をボコボコにするからじゃないんですかね?」
と言われてしまう。

「はっ、すみませんっ。
 疲れていたので、本音がっ」
と日子が叫んだ。

 仕事で、うっかりロクでもない本音をもらそうものなら、ただじゃおかないんだが……。

 だが、家にいる今は日子が可愛くて仕方がない。

 焦る日子が可笑(おか)しくて。
 ちょっと笑って、不意打ちのようにキスをした。

 日子が赤くなる。

 その瞳を間近に見つめて言った。

「俺がこんなにお前に夢中なんだから。
 他の奴もそうに違いないと思ってしまうんだ。

 だって、恋なんてしたこともない俺をお前は、お前がいなきゃ駄目な奴にまでしてしまったんだからな」

「や、やめてください、照れます……」

 まっすぐ見つめる自分から、逃げようとするように日子は視線をそらす。