これがキャンプである意味は何処に?
と思っていた誠孝だったが。
自分たちではできないような手の込んだ野外料理は確かに美味しかったし。
なにより、日子が楽しそうなので満足だった。
そして、気のせいかもしれないが。
日子が『シゲタカ』ではなく、『誠孝』と呼んでくれている気がする、
と誠孝は思っていた。
あのスコール騒動の一体感のせいだろうか。
そんなこんなで機嫌がよかった誠孝だったが、日子の一言で、いきなり地獄の底まで叩き落とされることになる。
湖を見る日子の美しい横顔を眺めていたら、日子が言ったのだ。
「素敵ですね。
今度またみんなで来たいですね」
と。
……それは、俺とはもう来たくないという意味かっ。
俺とでは楽しめなかったということかっ。



