昨日、あなたに恋をした

「あんた、沙知見さんにご迷惑おかけするんじゃないわよ」

 そう言って、日子の母は電話を切った。

 安堵感流れる車内で、
「よかったです」
とスマホを手にこちらを見て、にこ、と笑った日子は例えようもなく可愛かったし。

 自分と旅行に行くために、何度も母親に電話をかけてくれる姿にも感激した。

 いやまあ、いい大人だし、黙って行けばいいだけの話なのだが。

 そこで親の理解を得ようとするところが日子らしいというか。

 自分とのことを親に認めてもらおうとしているようにも見えて嬉しかったというか。

 いや……別に付き合っているわけでもないので、認めてもらうというのも変なのだが。