昨日、あなたに恋をした

 グランピングに行くために結婚でもしかねない。

 ……嫌だな、グランピングのための結婚とか。

 私がグランピングのおまけみたいになるもんな。

 どうせなら……

 どうせなら……と思う日子は、パンフレットを見たとき、ボートに乗るカップルも、仲良く焚き火を囲んで珈琲を飲むカップルも頭の中では、誠孝と自分になっていたことに気がついた。

 ……いや、二人で行くんだから、そういう想像して当たり前だけど。

 でも、それだけじゃなくて。

 そんな風に見えたからこそ、楽しそうだなって思ったっていうか。

「母にもう一度電話してみます」
とスマホを握り、日子は言った。

「だって、やっぱり、シゲタカさんとキャンプに行きたいし。
 二人で奴隷船にも乗ってみたいし」

「それ、たぶん、ボートかカヌーな」
と訂正されながら電話をかける。