昨日、あなたに恋をした

「何故だ」

「シゲタカさんと二人で泊まると、緊張しそうだからです」

「心配するな、俺も緊張している」

 ……いやそれ、心配しなくていい理由になってません、と思ったとき、誠孝がいきなり、

「日本家屋って」
と語り始めた。

 日本家屋がどうかしましたか。
 建築学の話ですか?
と思ったのだが、誠孝は開け放った襖の方を見ながら、ただ、

「便利だな」
と言ってきた。

「えっ? 便利?」

「洋室だったら、戸を開けても、同じ部屋感がないが。
 和室だと、襖開けただけで、同じ部屋に寝てる感じがするな」

 そ、そうですね。

 確かに、これが洋室だったら、あ、戸が開いてる、としか思わないですね……。

 誠孝は日子の方を向いて横になったまま、目を閉じた。

「まあ、お前が行かないと言うなら仕方がないが。

 俺は……

 結構楽しみにしてる」

 おやすみ、と言って、誠孝は反対側を向いてしまった。