昨日、あなたに恋をした

 双方の布団はかなり襖の近くに敷いてあり、襖がなくなると、ほんとうに隣に敷かれているみたいだった。

 誠孝は襖を開けると自分の布団に戻り、こちらを見つめてくる。

 あの……お雛様に見つめられるより、緊張するんですけどっ。

 日子はぎゅっと布団を握り、鼻先まで引き上げた。

 節子がかけてくれた新品の、昔ながらのシンプルな布団カバーの匂いが強くする。

 そのパリッとした感じが旅館やホテルのシーツを思わせて、二人で旅に出たら、こんな感じなのかなと日子は思った。

「あの」
「なんだ」

「やっぱり、二人でグランピング無理です」

 つい、日子はそう言ってしまう。