昨日、あなたに恋をした

 東城は更に足を速めてみた。

 おじさんも振り返りながら小走りになる。

 そのうち、二人とも駆け出していた。

 東城はおじさんを追い抜き、ちょうど見えた日子のマンションのエントランスに駆け込んだ。

「助けてっ!」
と叫んだのは、東城ではなく、おじさんだった。

 東城に追われる感じになったおじさんも、なんだかわからないまま、つられて一緒に逃げ込んだようだった。

「どうしたの?」

 顔見知りのおじいさんの警備員が驚きながら言ったとき、後ろから、どどどど……と三つの足音も駆け込んできた。