「あ~、なんかもう、行かなくても、ここでグランピングって感じですね~」
木に囲まれて森のようになっている裏庭でバーベキューをしたあと。
ハンモックに揺られながら、グラス片手に日子は言う。
「もう今日は泊まっていきなさいよ」
と節子に言われたので、呑んでいた。
帰るのなら、誠孝が呑めないので、自分も呑むまいと思っていたのだが。
泊まることになったので、もう安心だ。
「行かなくても、ここでグランピング」
と言ったときだけ、何故か睨まれた気がしたが、それ以外は誠孝も楽しそうだった。
「小さい頃、よくここでキャンプごっこしましたよ~。
新ちゃんたちと」
あの頃より、更に大きくなった木々を見ながら日子は語る。



