自分が最初に三人官女を男雛と一緒にしようとしたのにな。
今、シゲタカさんの手で美人の官女が男雛の箱に入れられようとしたとき、なんか嫌だったな。
そんなことを考えながら、日子は無心になるよう努めながら、次々お雛様を片付けていく。
段々手慣れてきたけど、地味に疲れる作業だな、と思いながら、ふたつめの段飾りを片付けていたとき、
「ただいまー。
お茶にしましょう」
と玄関から声がした。
日子の祖母、節子だった。
日子よりベルゼブブ寄りのハッキリした顔立ちの祖母が誠孝に挨拶している。
誠孝も頭を下げ言った。
「初めまして、沙知見誠孝と申します。
日子さんの……」
そこで誠孝は止まる。



