昨日、あなたに恋をした

「女雛を他の男と一緒にしようとするとは何事だ」

 いや……他の男って。

「なにかあったらどうする」

 なにがあると言うんですか、という目で見られたが、誠孝の頭の中で、女雛は日子だった。

 じゃあ、男雛が自分かと言うと、いや、そんな恐れ多いと思ってしまうのだが。

 まあ、男雛はベルゼブブさんっぽいよな、派手さから言っても、と誠孝は思い直す。

 俺はせいぜい、五人囃子か。

「やっぱり、いいぞ」

 誠孝は日子から手を離した。

「そうですか」
と言いながら、日子はいきなり、右大臣のいる箱に女雛を入れようとする。