彼氏、彼氏と言ったのだろうかな、新ちゃん。 シゲタカさんのことを。 えっ? ほんとうに? そんな恐れ多いっ、と思いながら、日子は祖母に教えられた場所から大きなダンボールを引っ張り出していた。 「貸せ。 俺がやろう。 お前は人形を下ろしてくれ」 と誠孝がかわってくれる。 今の……シゲタカさんにも聞こえてたんだろうかな。 聞こえてたよな、と思いながら、ダンボールを雛人形の側に持ってくる誠孝と目を合わせてみたが、誠孝は無表情だった。