昨日、あなたに恋をした

「やっぱりまだ飲んでなかった。
 こっちあげるね」
と言って、その缶コーヒーをデスクに置いてくれた。

 ぬるい方の缶を手に立ち去ろうとする日子に、星野は立ち上がる。

「日子っ」

 握ると痛いくらい冷たい缶コーヒーをぐっとつかんで叫んだ。

「好きだっ」

 振り向いた日子が、
「よかった」
と笑う。

 ……え?
 よかった……? と思ったとき、日子が言った。

「やっぱ、ブラックの方が好きだったんだね、星野」

 お疲れ様~と日子は去って行く。

 立ち尽くす自分の横を裕子が、
「お疲れ様です~」
とちょっと微笑ましげに笑って通っていった。