何万年ぶりに目覚めた気分の日子は、眩しい朝の光の中、何故、今、目が覚めたんだろう、と考える。
見ると、行き倒れて寝ていたラグの上。
スマホがメッセージの着信を知らせて明るくなっていた。
身体がだるくて起き上がれないまま、引き寄せて手に取ると、誠孝からのメッセージが入っていた。
『起きてるか?』
『起きてます』
と打ち返すと、電話がかかってきた。
懐かしい気がする誠孝の声を聞きながら日子は言った。
「大丈夫ですか?
お元気でしたか?」
「……大丈夫だし、元気だが」
「そうですか。
すみません。
シゲタカさんの声を聞くの、すごく久しぶりな気がして」
と日子は、しんみり語る。
「昨日、会わなかっただけな気がするが」
「そうだったんですか」
「いや、そうだったんですかっておかしくないか?」



