昨日、あなたに恋をした

「忘れ物……

 いや、鞄に入ってました。

 偉いですね、昨日の私」

 鞄の中を確認しながら笑う日子に、誠孝が呆れたように、
「偉いか? 昨日の私。
 コントローラー握ったまま、寝腐(ねくた)れてたのに」
と言っている。

 誠孝さん?

 沙知見さんの前で寝てたとか。

 まさか二人で熱い夜を過ごしたとかっ?

「違う意味で熱い夜だったな」
と誠孝が昨夜の熱い対戦を思い出しながら、言ってきそうなことを東城は思っていた。

「日子、いつから沙知見さんのこと、名前で呼ぶようになったんだ?」

 星野なら訊いていなかっただろうが、東城なので反射的に訊いていた。