昨日、あなたに恋をした

 日子がリビングに入ってすぐのところで室内を見回していると、誠孝も足を止め、
「どうした」
と訊いてくる。

「あ、いえ、ほんとに別のマンションみたいだなって。
 うち、実は家、散らかって……」

 言い終わらないうちに、
「見た」
と言われ、そうでしたね……と日子はうなだれる。

 すると、誠孝は、
「ああでも、一応、隅に雑誌とか押しやったり、服をクローゼットに放り込んだり。
 なんとか片付けようとはしていたぞ」
とフォローなのか、なんなのか言ってくる。

「まあ、そんなことはいいから座れ」

 美しい木目の白っぽい木のテーブルにつくよう、日子は言われる。

 ひっ、汚したらどうしようっ、と思ってしまうくらい新品っぽい綺麗さだった。

「お、お手伝いしましょうかっ」

 なんとなく座りづらく、遠慮もあって、手伝いを申し出たが。

 余計なものは、なにひとつ出ていなさそうなキッチンに立つのも緊張するな、と思っていた。

「いや、もうできてるから」

 それで呼びに行こうかと思い、玄関に行ったら、外で人の気配がしたので、ドアを開けてみたのだと誠孝は言う。