昨日、あなたに恋をした

 三日くらいなら、顔を合わせなかったことは今までにもあった気がする。

 なんで、長く会ってない気分になったんだろうな、と思う誠孝に向かい、日子は、

「いやー、沙知見さんがインスタに、すぐ、いいねしてくださるので嬉しくてっ。
 それで寝る間を惜しんで、頑張って、料理とかしてみましたっ」
と言って笑う。

 日子を俺から遠ざけていたのは、俺だったのか……。

「そういえば、ちょっと変わったスーパーができたのご存知でした?」

 その先の古い石の橋のとこ、と言いながら、日子はよく見る京都のブランドの柄のマイバッグから赤っぽい塩を出してきた。

「この塩、いいらしいんですよ。
 この前は、バリ島の塩買ってみたんですけど」

 ……普段やらないやつが突然、料理をやりだすと、まず、妙なところに凝りはじめるよな、と思いながら、

「お前のお母さんは普通の塩を使ってらしたが、料理、相当美味しいじゃないか」
とつい言ってしまった。

 はっとした日子が、どさり、とそのピンクの塩を落とす。