昨日、あなたに恋をした

 仕事の要領で料理を研究しはじめた日子は、レシピ本で完璧に学んだあと、独自にアレンジを加え始めた。

「今まで帰ってきたら、もう行き倒れて寝てましたけど。
 ちょっとでも料理とかすると、いい気分転換になるって気がついたんですっ」

 気がつくな。

「それもこれも沙知見さんのおかげですっ。
 沙知見さんが部屋を綺麗に片付けてくださったからっ。

 キッチン周りもピカピカでやる気になるし。
 置いてある物が少ないから、すごく効率的に動けるんですっ」

 ……過去に戻って、部屋を散らかし直してきたい。

 日子め、勝手に駄目人間から脱却するな。
 俺がつけいる隙がなくなるだろうが。

 いや、つけいりたいわけではないのだが……。