昨日、あなたに恋をした

 ……伝説の珈琲?
 いや、この生豆はその辺で買ってきたやつなんだが。

「すごい働いて疲れたら、楓さんの珈琲がいただけるというので、馬車馬のように働きましたっ」
と森下は叫ぶ。

 淹れたついでの、ちょっとした親切のつもりだったのだが。

 みんなの息抜きになるどころか、社員を倒れるまで働かせてしまう悪魔の珈琲と化していたようだ。

 会社のブラック化を推し進めているような気がする、
と思いながら、新太は窓の外を眺めながら、珈琲を飲んだ。

 そのとき、デスクの上にあったスマホが鳴った。

 手を伸ばしてとると、日子からだった。

「インスタはじめました」

 今か、と思いながら開いてみる。