これは恋だろうか。
いや、気のせいだ。
あれはストーカーだろうか。
いや、気のせいだ。
とそれぞれが悩んだりしながらも、仕事が忙しかったので、すれ違ったまま、バタバタと数日過ごした。
あっという間に、日子たちの取材の日が来る。
よりにもよって、その日寝過ごした日子は会社にタクシーで乗り付け、
「いや~、寝過ごしちゃって、すみません~っ」
とペコペコしながら、自分の部署へと駆け込んだ。
仕事の邪魔になってはいけないので、そちらのいい時間でいいです、と言われ、始業前に少し取材を受けることになっていたのだ。
何故か裕子たちも取材を覗きに早くに来ていたようだった。
「……日子さん、髪、やってあげますよ」
と裕子が日子を一目見るなり言い、後ろから髪をとかしてくれた。
日子のところの部長と廊下からやってきた誠孝が、明らかに寝起きな日子を見て、
「どうした、コタツからそのまま出てきたような格好で」
と言う。



